京都旅 宿坊に泊まる
2013.02.22 Friday | category:旅
旅計画を立てていたとき、お寺に泊まってみよう、と突然思い立つ。
世界遺産になっている御室仁和寺の宿坊に一泊することに。
嵐電の御室仁和寺の無人駅を降りた正面に、黒々とした巨大な門。
もうこれを見ただけで、きょう本当にここに泊まっても大丈夫かしら・・と思う。
石段を上がり、その古びた威厳のある門をくぐると広々としたまっすぐに伸びる参道。
遅咲きの桜で有名らしいこのお寺も、こんな真冬には観光で訪れる人も少ない。
そのせいか、余計敷地が広く感じる。
夜の二王門はこんな感じ。
次の日の朝。
まだ暗いうちに起きだして、身支度。
畳に布団で眠るのはなんとも落ち着く気持ちがして、夜中に数回目が覚めたにも関わらず、よく眠れたような気がする。
「お目覚めよろしければ、朝のお勤めにもどうぞ」と感じのいいお坊さんにすすめられて、6時30分から行われる金堂でのお勤めに参加。
泊まっている建物から、400mほど離れた金堂まで、ほの暗いしんとした参道を歩いて行く。
まだ夜明け前なのにどこか近くで鳥が鳴いていて、敷地内の桜が咲いたら、どんなに幻想的な眺めになるのだろうな、と思う。
今の時期は花らしき花は山茶花か椿のような花が咲いている程度で、少しさびしいくらい。
遠くの方からお経が微かに聞こえる。
金堂の中のあかりはろうそくだけで、橙色の袈裟を着たお坊さんが数人。
お堂の中は外と同じ気温なので、吐く息は真白。
それなのに、不思議と寒さを感じない。
背筋の伸びるようなお経と、ゆらめくろうそくのあかりを眺めて、どれだけそこに座っていたかわからないのだけれど、だんだんに外も明るくなってきた様子。
それでも、お堂の中は変わらずに暗い。
お経が終わり、お坊さんのお話を聞いて、朝のお勤めはおしまい。
まったく、自分でもどうしようもないくらい朝が苦手で、目が覚めたらしく感じてからしばらくの間は何が起こっているのかまったくわからないくらい目覚めが悪いのだけれど、この緊張感と冷たい空気ですっかり頭が冴えた気がする。
私の日常に足りないのはおそらく緊張感なのだろうな、と思う。
朝の、まだ門の開かないお寺の敷地の中を贅沢にものんびりと散歩して、すっかり気持ちがすっきりする。
京都旅 和菓子と観梅
2013.02.21 Thursday | category:旅
滞在している四条のホテルからは少し距離があるけれど、なんとなくぶらぶら歩きたい気持ちもあり、目的の和菓子屋さん「塩芳軒」まで歩いていく。
日差しはあるのに、ちらちらと氷の破片のような雪が気まぐれに降ったり、やんだり。
歴史を感じる立派な暖簾。打ち水も清々しい。
事前に予約をしなくても購入できるのが嬉しいところ。
お店の中のガラスケースの中には、かのこやきんとん、薯蕷饅頭、羽二重餅など、好みの生菓子が並ぶ。
去年と同じように、物腰の柔らかそうなご主人が奥から出てきて「何にしましょう?」と声を掛けられるも、どれも選びたくて、なかなか決心がつかない。
京都滞在は長いのだから、また来る機会を作ればいいのだと思い、欲張らずにふたつほど選ぶ。
ここへ来たらやはり羽二重を、と思い、「よもぎ入り羽二重製(粒あん)」と「うぐいす(二重餡)」
夢のようにやわらかな羽二重餅に、香りの強いよもぎ、存在感のある粒の大きな餡。
まぶされている氷餅は、さっき降っていた雪そのもの。
満足して、もう葉山に帰ってもいいかな、と思ってしまった。
お昼には、通りすがりに町家を改装したパンケーキ屋「ラインベック」へ。
休憩を兼ねて、まるでおやつのようなお昼ごはんを食べる。
住宅街の中にあるのに、ひっきりなしにお客さんが来るので、なんとなく人気にお店なのだなと思う。
ふわふわとした食感のパンケーキに不思議な風味のメープルシロップをたっぷりつけていただく。
北野天満宮の梅。
敷地の中に数えきれないほどの梅の木があるのだけれど、まだ全然季節が早いのか、早咲きの梅を少し見られる程度。
人もまばらなのでのんびり境内を見て回れるのはうれしい。
嵐電に乗って嵐山の方まで足をのばしてみる。
少し前まで晴れていたのに、電車を降りたら、本降りのような雪。
京都旅 初日
2013.02.19 Tuesday | category:旅
なんとなく溜まって、消えていくマイレージを消化するために、ちょっと気分転換の国内旅行。
伊勢に行くか、あるいは台湾もいいな、と思いつつ、結局決めたのが京都。
本当に行き違いのようにして、冬の京都を満喫してきたいもうとのMちゃんから、「京都はこちらより寒いですよ」と言われ、最大に暖かい服装を準備して飛行機に乗り込む。
少し早目に葉山の自宅を出て、展望台で飛行機を眺めていると、遠くD滑走路側に運航を中止している787の機体がずらり。
灰色の空の中に次々に飛行機が飛んでいくのをしばらく眺めてから搭乗口へ。
定刻に離陸して、なんとなく富士山が見られる側の席に指定したにもかかわらず、窓の外は前線の影響で真白い雲。何も見えない。
空港から京都にゆく道すがら、ちょっと梅田に寄っておやつようなお昼ごはんにたこ焼きを食べる。
新梅田食堂街というなんともディープな雰囲気の飲食店が並ぶ一区画にある「はなだこ」というたこ焼き屋さん。
たこ焼き本体が見えないほどに、あおい葱が山のように盛られている。
酸味のあるマヨネーズに葱にふわふわのたこ焼き。
中からごろりと大きなタコが出てきて驚く。そうか、たこ焼きはタコが入っているのだな、と初めて気がついて、当たり前なことなのに、奇妙な気持ちになる。
たこ焼きはその場で食べるのが一番美味しいというけれど、一度冷めてしまったら、確かにこのとろりふわっとな食感は温めても戻らないだろうと思う。
京都旅の目的は、もちろん冬の季節の和菓子。
去年の夏に滞在した時には、葛や寒天を使った水っぽいものが多く、真夏の外に出るにもためらうような暑さの京都では、目にも涼やかなうつくしい上生菓子をいただいたのだけれど、どちらかというと、きんとんやこなしや羽二重のようなものが好きなので、次には違った季節に訪れたいと思っていた。
そして、真冬に来られたら、ぜひ「ゆきもち」と。
紫野の住宅街にぽつんとある和菓子屋さん「嘯月」。
北大路駅から10分程度住宅街のまっすぐな、人けのほとんどない道を歩いていく。
時々、ふわふわと雪が舞って、頭が冷えてしまうほど寒い。
「嘯月」は完全予約制なので、前日に「できたら、ゆきもちと何か別の種類のものをひとつ」と電話でお願いしておく。
用意されていたのは、「ゆきもち」と道明寺の「一輪」。
小雪のちらつく季節にぴったりの和菓子。梅に雪。
ゆきもちの、少し色のある見た目にも繊細なうつくしいそぼろ。
持ち上げるとずっしりと重たく、食感はねっとりとしている。
中は黄色い餡なのだけれど、おそらく白餡。
ひと口食べて、やっぱり京都の和菓子はいいなぁ、としみじみ思う。
一輪は桃色の餡を道明寺で包み、その上にさっき降っていたような、雪のかけら。
どのようにしてこのまるい形を維持しているのだろう、と思うほどに柔らかい。
もち米の香りが広がって、なんとも贅沢な気分。
氷川丸
2013.02.13 Wednesday | category:船
水のある風景
2013.02.10 Sunday | category:未分類
紅梅
2013.02.09 Saturday | category:葉山の庭
いちご狩り
2013.02.05 Tuesday | category:イベント
三浦のイイジマ農園にいちご狩りに行く。
起伏のある土地に、大根やキャベツなどの畑がどこまでも広がっている眺めは、いかにも三浦らしい。
葉山から三浦までは車で40分ほどだけれど、まるでずいぶん遠くまで来たような気がする。
平日の午後だったためか、いちご狩りに来ていたのは私たちだけ。
誰もいないビニールハウスで、紅ほっぺやとちおとめなど、それぞれ満足するだけ摘んで食べる。
新鮮ないちごは実がぴんとして、いい香りがする。
家で食べるいちごは少しでも酸味があると、なんとなく手がのびないのだけれど、こうして摘みながら食べるいちごの酸味はまったく気にならない。
立派なキャベツ。
畑の真ん中に、ぽつんとトラックが止められて、荷台には大根が山のように見事にぴっちりと重ねられて積まれている。
目の前に広がる畑の大根を一つずつ引き抜いていくのは、本当に気の遠くなるような作業なのだろうと思う。
なだらかな畑の向こうには、船の行き交う海が見えて、贅沢な眺め。
水着
2013.02.03 Sunday | category:お気に入り
おそらく、買い物というのがそもそも苦手なのかもしれないな、と思う。
ショッピングに行っても、なかなか自分にあったイメージの服や靴を選べずに、ただ歩き疲れただけで帰ってくることもしばしば。いつも誰か的確にアドバイスをしてくれる人が一緒にいてくれるといいのになと思ったりすることも。
そんなことがなかなか解決されない日常の小さな悩みだったりするのだけれど、水着を選ぶのだけは、数日前からわくわくするような高揚感。
真冬のこの時期に、今年はご近所のTさんと鎌倉のフリドメールに出かけて行く。
服ならば躊躇するような色や柄でも水着ならすんなり着られることがわかり、どれを試着しても、海に着ていくイメージがわいて、見ているだけでも十分に楽しい。
店内にずらり並ぶ水着を眺めて、自然に手に取るのはいつでもsalinasの水着。
今年は初めてBLUE MAN の水着も選んでみる。これはプールに入るときのために。
まだまだ海の季節はずいぶんと先だけれど、今年の夏は遠くには出かけずに、葉山でのんびり過ごそうと思う。